【新たな市場とチャンスの可能性】規格外食品のアップサイクルについて

近年、食品ロスは世界的な課題となっており、SDGs(持続可能な開発目標)でも目標の一つとして掲げられています。各国では法規制の強化が進み、企業に対する食品ロス削減の要求も高まっています。
日本においても、「食品ロス削減推進法」の施行や「食品リサイクル法」の改正などが進み、企業の対応が求められています。

食品ロス削減の取り組みが加速する中、「食品のアップサイクル」に注目が集まっており、弊社でも「食品のアップサイクル」を注視しています。アップサイクル視点になると、単なる廃棄物が原材料として宝の山に見えることもあります。

これまで廃棄されていた規格外品や製造工程で出る端材、副産物を新たな商品へと生まれ変わらせることを、アップサイクルと認識しています。これまで再利用といえばリサイクルが主流でしたが、原料へ戻すまでにエネルギーを必要とすることが課題でした。最近では素材をできるだけ活かして製品化するアップサイクルのほうが、より環境負荷を低減できる手法として注目を集めています。

アップサイクルの事例

アップサイクルには下記のような事例があります。

  1. 規格外野菜や果物をスナックやジュースに加工
    形が悪いだけで品質に問題のない野菜や果物を乾燥させスナックにしたり、キズのある柑橘類、完熟しすぎたバナナをコールドプレス製法やピューレ加工でフレッシュジュースやスムージーにしたりもします。これらは味の美味しさは基本的に変わりません。むしろ、適切な加工をすれば、風味や甘みが増すこともあるのです。SDGs意識の高い若年層・ミレニアル世代、健康志向の消費者に刺さり、市場も拡大しています。

  2. パンの耳や売れ残りパンをクラフトビールに
    パンの製造過程で発生する耳や、売れ残ったパンを発酵させてクラフトビールを製造する取り組みが注目されています。サンドウィッチ用食パンの製造過程で毎日約400キログラム以上のパンの耳が発生していることが課題のパン屋がありました。残ったパンを活用し発酵させて、クラフトビールを開発しました。パンの耳由来の、小麦の優しいコクのある味わいが人気とのことです。廃棄コストを削減しつつ、ユニークな商品を生み出すことで、消費者からの支持を得ています。

  3. 「〇〇粕」と呼ばれる加工残渣のアップサイクル事例
    ドリップやエスプレッソ抽出後のコーヒーかすを使用した「コーヒー粕」は、抗酸化成分を含み、香りも活かせることで消臭剤や肥料に活かせます。ビール製造過程で麦芽の糖化後に残る穀物繊維「ビール粕」は食物繊維やタンパク質が豊富で、独特の香ばしさがありクラッカー、パン、グラノーラ、家畜飼料に利用されます。このような「〇〇粕」は、食品ロス削減だけでなく、新たな食材として注目されています。特に、酒粕やビール粕は最近では健康食品やクラフトフードとして人気が高まっています。

  4. リンクフード取扱品のアップサイクル品
    えんどうたん白とエンドウ繊維は、えんどう豆でん粉を製造する中で発生する副産物から製品開発を進めました。えんどうたん白とエンドウ繊維はえんどう豆でん粉のほうが先に製品として存在しており、えんどう豆でん粉の副産物を再加工することで、それぞれ商品化したものです。

上記事例以外にも、アップサイクルの可能性を秘めた素材は多くありそうです。
栽培中に間引きされたもの
加工品に使われる植物の端材→種、皮、食用菌の一部など
加工・製造工程で発生する廃棄物→栄養成分が含まれる浸漬液やすすぎ水など
加工・製造工程で発生する残渣

アップサイクルのメリット

食品のアップサイクルは、以下のようなメリットがあります。
食品ロス削減によるコストダウン、新たな市場開拓とブランド価値向上、環境負荷軽減と資源の有効活用による社会的評価の向上です。消費者の間でも環境意識が高まる中、環境対応型の企業への支持が強まっています。食品業界においては、アップサイクルでの商品開発が新たなビジネスチャンスを獲得する有効な手段になり得ます。

リンクフード株式会社は、製品の供給や業務をお客様のご依頼に基づいておこないます。

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